捻挫してしまった際に早く治す方法と応急手当の方法、予防について解説します

捻挫の応急処置は、固定、アイシング、適度な圧迫、拳上です。
これら応急処置をRISE処置と言い、捻挫の際の基本的な初動になりますので、特に足首の捻挫が多いテニスプレーヤーはよく覚えておきましょう。この記事では、捻挫の対応について基本的な情報をわかりやすく説明し、怪我から速く回復するための効果的な方法を紹介します。捻挫に苦しんでいる方々が、できるだけ早く通常の生活に戻る手助けとなる情報を提供します。

捻挫から早く復帰するために大切な応急処置「RISE」

冒頭で申した通り、捻挫の応急処置は、固定、アイシング、適度な圧迫、拳上です。
これら応急処置をRISE処置と言い、捻挫から早く復帰するためにも大切な基本処置となります。

Rest(安静)

捻挫は、関節軟骨や靭帯など、骨の周りにある組織が過剰な負荷によって伸びたり断裂してしまったりしている状態です。まずは、捻挫した部位に力が加わらないように固定が必要です。固定にはテーピングが役に立ちますが、テーピングが無い場合はタオルでもなんとか固定することは可能です。固定のポイントとしては、足首が上下左右に動かないようにすることです。損傷したほうに曲げると激痛となりますので、そっちに行かないように固定してください。

Ice(冷却)アイシング

次に必要な処置はアイシングです。アイシングは幹部に氷のうを当て、20分から30分程度しっかりと冷やします。20分程度休んでから再び20~30分間冷やすといったサイクルで、痛みが和らぐまで繰り返してください。捻挫すると関節周りの組織が傷つき、炎症を起こしますので、痛みを和らげるためにアイシングを行う必要があります。氷のうが無い場合は流水や保冷材、缶ジュースなどでも代用できます。とにかく患部を冷やせる手段を見つけましょう。

Compression(適度な圧迫)

次に、適度な圧迫です。捻挫すると組織の断裂によって内出血を起こしていますので、血液や潤滑液が広がり腫れが大きくならないように患部を軽く圧迫します。強く締めすぎないように痛みの強さによって加減してください。また、圧迫は継続して行いますが症状の経過とともに、腫れが引いたら過度な圧迫は不要です。

Elevation(挙上:きょじょう)

拳上とは腫れを軽減するため心臓より高い位置に患部を置くことです。足首の捻挫であれば横に寝かせ、足の下にタオルや枕を入れて足を乗せることで高くします。ベンチ程度の高さに足を置かせても良いです。

いずれにしてもここまでは応急処置であり、現場でできないこともあるかもしれません。痛みに慣れてくると我慢してそのまま経過を見たくなりますが、迷わずに近くの整形外科にかかりましょう。早く治すためには、すぐに病院へ行くこと。これは鉄則です。

捻挫の正しい診断

捻挫してしまった際はすぐに整形外科に見せに行くこと。これは捻挫を早く治すために必須の行動です。なぜならば、捻挫の状況を正確に診断しておかないと、ダメージの程度が分からないためです。ここを自己判断をしてしまい、湿布薬や痛み止め薬で乗り切ろうとするのは愚作の極みと言えるでしょう。

医師が捻挫の程度を判定し、他の深刻な損傷がないか確認します。一般的な捻挫の度合いには、軽度、中等度、重度の3つがあります。捻挫は、急激な運動や誤った姿勢によって関節周りの靭帯が傷つく怪我です。靭帯の損傷具合により、適切な対処が必要であることは言うまでもありません。骨折していたなんてこともあり得るのです。必ず医師の診断を仰ぎましょう。

捻挫の際の医師の処方とリハビリテーション

医師の診断を受けると、鎮痛薬や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用することがあります。これは、痛みや炎症を軽減するのに役立ちます。市販薬を買うより確実です。また、関節を保護するサポーターを教えてくれることもあります。

リハビリテーションプログラムは、関節の柔軟性と強度を回復させ、再発を防ぐのに役立ちます。物理療法士の指導を受けることがおすすめです。ですので、診断から処方、リハビリテーションまで一貫して対応できる整形外科が良いのです。

捻挫の予防方法

一度捻挫してしまうと関節周りはダメージを受けているので再発しやすい状態となります。完治するまでは無理をしないことが重要ですが、日常生活でも関節は使いますので、安静にし続けるというわけにはいきません。医師の指導の下、無理のない行動が求められます。再び捻挫につながることがないように、サポーターの力を借りるのは良い選択です。

また、完治した後も、運動前に準備運動をしっかりと行う、ストレッチを行うなど、柔軟な体を整えることが予防の基本となります。残念なことに、30歳を超えてくると体の回復機能が徐々に衰えてまいります。自分も40歳を過ぎ、疲れがなかなか回復できないことを実感いたしております。あなたが決して若くないプレーヤーであれば、日々の体づくりに時間とお金をかけましょう。若い方も焦らず、少しくらい休んでも大丈夫です。テニスができない間は座学に集中することが、さらなるレベルアップの近道です。