テニス肘(テニスエルボー)の症状、原因、治し方

テニスのように、ラケットを使ってボールを打つような競技を継続的におこなっている方に発生することが多いのが、いわゆる「テニス肘(ひじ)」と呼ばれる病気です。肘のあたりの筋肉が炎症して痛み出し、痛みが長く続いたり、痛みが消えなくなってしまう、というのが主な症状で、正式には「上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)」と言います。しっかりとした知識の下にケアやリハビリテーションを行っていきましょう。

テニス肘(テニスエルボー)になりやすい人の特徴

特にこの症状が出やすい人の特徴としては、テニスをする際にボールを力任せに叩いたり、とにかくぶんぶんと、思いっきりラケットを振り回すのがくせになっているようなプレイヤーだと言われています。打点が遅れているのに無理やり力で押し返そうとする打ち方は特に肘への負担が大きくなります。このような打ち方を続けると腕の関節やその周りについている筋肉に過剰な負担がかかります。それが原因でこのような症状が出てしまうのです。

ですから、このような打ち方に心当たりのある方は、まずは自分のフォームの改善を意識したほうがいいですね。せっかくの楽しいテニスが、長い間痛みに苦しむ症状の原因になってしまうなんて、悲し過ぎます。今は全く痛くなくても、そこは油断せずに良い機会だと思って、今一度、自分のフォームを見つめ直すきっかけになれば幸いです。もしかしたら、病気を予防するだけでなく、テニス技術の上達につながるかもしれません。

また、最近では仕事でパソコンのマウス、キーボードの操作のし過ぎ、また長時間スマートフォンを持って動画を見ていることも、気づかないうちに肘へ負担をかけてしまうことがあります。手首を酷使することにより、それが原因となり、テニス肘と同じような症状が出る人も増えているようです。テニスなどまったくやったことが無い人がテニス肘になるなんて意外ですが、長年、同じ動作をすることが疲労の蓄積を生み、それが痛みとなって出てしまうのだそうです。これは、仕事を簡単に辞めるわけにもいかず、かなり深刻な問題ですね。

テニス肘(テニスエルボー)になってしまったら

テニス肘を発症してしまったら、早急な対処が必要です。テニス肘は筋肉の使い過ぎからなってしまう炎症ですので、できるだけ早く整骨院や整形外科で診察を受け、痛み止めや湿布薬を処方してもらいましょう。

アイシング

アイシングは氷のうに氷を入れ、痛みがある患部に10分~15分程あてがいます。 冷却刺激に弱い方は、タオルなどを当ててその上から冷やすことをオススメします。中には保冷剤を当てる方もおりますが、保冷剤では一点しか冷えない為、凍傷する恐れがあるので注意が必要となります。その他の対症療法では、治療院等で電気を当てたり、マッサージを受けたり、ストレッチをしたり、テーピングやサポーターを装着して患部に加わる負荷を軽減させる方法もあります。

ストレッチ

自宅で出来る方法は、先ほど述べたアイシングもですが、浴槽の中で暖めながら手首を下にして(幽霊のポーズ)腕の筋肉を伸ばすのも良い方法の一つです。ストレッチは大体20~30秒を2~3セット繰り返して行うと効果的です。ただストレッチした際に強い痛みを伴う場合は早めに医療機関を受診して正しい対処法を受けてください。

リハビリテーション

リハビリテーションとしては、雑巾絞りや米を研ぐ動作は効率的なので実施しても良いと思います。回数としては最初は10回くらいを目安に行うと良いと思います。 ちょっとしたケア等でケガの予防は出来たりするので、ご自身で行ってみるのも良いと思います。ただあまり痛みが長引くようなら、早めに整形外科やスポーツの治療を得意とする接骨院、鍼灸院等を受診してください。

休息

テニス肘の原因は過度な筋肉の使い過ぎです。テニスが少しの間だけできなくても、人生にマイナスになるわけではありません。むしろ、怪我の間は座学に集中したほうが、テニスの上達もスピードアップする可能性が高くなります。アイシングやストレッチと合わせて、筋肉を回復させるための休息を必ず取り入れてください。完全に痛みがなくなってから、徐々に筋力を取り戻せばよいだけです。

テニス肘(テニスエルボー)の治療法

テニス肘の治療方法なのですが、これぞ!といった決定的で即効性のある治療法は今現在、無い、というのが実情らしいです。とにかく安静にして患部を動かさない、湿布を張ったりサポーターをつける、という対処が主流となっています。痛みがひどい場合はステロイド注射などを打つ場合もあるようですが、あまり改善しない方もいるようで、特効薬、とまでにはならないようです。なかなか、厳しい現状ですね。一刻も早く、決定的な治療法が確立されることを祈るしかありませんね。

最後に、テニス肘はとにかく筋肉の使い過ぎから来る症状ですので、まずはボールの打ち方の見直し、必要以上にラケットを振り過ぎない、など日常的に出来ることから予防していきたいですね。パソコンなどの操作も、仕事以外で一切触らない日を作るなど、改善できることはあるかもしれません。まあ、とにかく自分の筋肉の疲労に敏感になる、というのが基本だと思いますので、やれる範囲で実行していきましょう!

テニス肘用のサポーター

※テニス肘用のサポーター情報をまとめていく予定です