テニスが上達する人の特徴

かつてテニススクールでインストラクターをしており、その時に教えた生徒様でも、同じ教え方で伸びる生徒と伸びない生徒さんがおりました。今回は私の経験上、どういう方が上達していくかをご紹介したいと思います。

基本に忠実である人

まずもっとも重要なのが基本に忠実であるかどうかということです。どんなに運動神経が良くても初めから自己流の方は最初は良いのですが、必ず壁にぶつかり、そこから伸びなくなります。逆に基本に忠実な方は、最初はあまり目立たないのですが、徐々に目に見えるほど成果が出てきます。
そして、そこからどんどん成長し、さほど壁にぶつかることなく上級者のレベルに到達します。私が教えていたスクールではとにかく素振りを徹底して繰り返し、体に叩き込ませました。癖がある方は早めに直させ、まずはフラット、スピン、スライスとストロークもサービスもきちんと使い分けれるようグリップもしっかり覚えさせたおかげで、球筋にも癖が出ないようにしていました。
そしてあるレベルまで達した時からはそれぞれの個性に合わせて独自のスタイルを作らせました。基本がしっかりできていたからこそ、自己流でもブレのないストロークやサービスが打てるのです。

筋力トレーニングをおろそかにしない人

フォームなど初めから自己流の癖がついてしまうとあとあと伸び悩むと書きましたが、実は筋力トレーニングをおろそかにすることでも伸び悩みます。いくらフォームが綺麗でも上半身や下半身の筋力が弱いと同じレベルの選手と戦った時に必ず押されて、どんどん消極的になって負けてしまう例が多いです。ですので、ウェイトリフティングやランニングなどをきちんと定期的に行なっている方は、激しいストロークでも打ち負けることもなく、怯まず自信を持って粘り強くこなすことができるのです。私が関わっていたジュニアスクールでは、グループ分けをして、練習の合間に体力トレーニングを取り入れていました。腕立て腹筋スクワットに加えて、体育館の観覧席の上を30分間走るのです。30分間走り続けるのです。無理のないペースで、途中で歩かないように自分自身で調整させていました。やはりトレーニングの根底はランニングとスタミナであり、激しい練習に耐える基礎体力を小さいうちから徹底して鍛え上げておりました。

メンタルが強い人

これは本当に持って生まれた要素が大きいのですが、トレーニングによっても鍛えることができます。
試合でいつもの調子が出なかったり相手のペースにのまれた時ほど落ち着いて淡々とこなすこと、そして結果はどうであれ、終わったら自分の試合を振り返って何が課題なのか、またどうすれば課題を克服できるのかを一緒に考えていきます。あとは場数を踏むだけですが、これをできるかできないかでトーナメントの戦績は全く変わってきます。試合は試し合いですし、試合も数をこなさなければ勝てるようにはなりません。

以上、私がかつてスクールで教える時にもっとも感じられた点を挙げましたが、この3つをきちんと行えた方は目に見えるように成長しましたし、学生でも社会人でもトーナメントでは高い成績を残していました。伸び悩んでいるという方はぜひ初心に帰ってこの3点を振り返ってみてください。