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作品概要
この映画はセリーナウィリアムスとビーナスウィリアムス姉妹と、父親であるリチャードとの愛と絆の物語です。 ウィリアムス姉妹を育てたリチャードの、78ページにもおよぶ計画書。それがドリームプラン。
環境も劣悪、お金もない、コネもない、なんでそんなところからトップ選手を育て上げることができたのか。常識破りな行動力で、ドリームプランに忠実に、どんどん環境を味方に変えていく、そんなユニークな展開を楽しめます。そして親子の絆、姉妹の絆をとても感動的に描いた作品です。
原題は【King Richard】
キャスト
父親のリチャード・ウィリアムス役にはウィル・スミス、妻オラシーン・ウィリアムス役にはアーンジャニュー・エリス。 幼少期のビーナス・ウィリアムス役にはサナイヤ・シドニー、セリーナ・ウィリアムス役にはデミ・シングルトンが。
コーチのポール・コーエン役をトニー・ゴールドウィン、リック・メイシー役をジョン・バーンサルが務めています。 制作総指揮をイシャ・プライスが務め、ザック・ベイリン脚本のレイナルド・マーカス監督で制作。 ウィリアムス姉妹も制作総指揮にあたり、よりリアリティを追求した布陣です。
若かりしピート・サンプラスも登場していたけど、一体あの役者さんは誰なんでしょう。気になります。眉毛がそっくりすぎます。
この映画の見どころ
物語の舞台は、ウィリアムス一家の故郷カリフォルニア州コンプトンから、フロリダのリック・メイシーのクラブへと移る。ちょっと強引とも思えるリチャードの計画は、その行動力と家族の絆によってつながれていく。
地元のテニス大会に勝ち進み、活躍してくると、様々なオファーが舞い込んでくるもの。それでもリチャードは夢を叶えられる相手じゃなければ絶対に受け入れない。リックのクラブに入ってもリチャードはリチャードの考えを貫き通す、ちょっと頑固な一面も。しかしそれは理由があった。周りの様々な重圧や影響から娘たちの心が壊れないように、リチャードは最後まで守り通したのである。
まだ試合に出させないというリチャード、試合に出たいビーナス。その気持ちを爆発させたとき父親は初めて娘の気持ちを受け止め、その覚悟を問うのである。
ビーナスが試合に出ると覚悟を決めたことを認めるリチャード、その門をくぐった先にある重圧を、家族が皆で支え合う事を理解したリチャード。家族がチームとなったのだ。そして、セリーナにはセリーナのドリームプランがあったのだ。史上最強の選手になるという。そこでこの映画は終わる。
家族の信頼関係を感じさせる描写はいたるところに
最初のクラブのコーチはビーナスだけを指導。なので、リチャードは指導をビデオに収め、母親のオラシーンがセリーナにも伝授する。反抗しながらもリチャードを信頼している子供たち。そんな子供たちに厳しく謙虚さを伝えようとする父親。ときにはぶつかり合いながらも正しい事を言う強い母親。家族の描写も多く、共感できるところもたくさんありました。
テニスあるあるも豊富に散りばめられている
本物のウィリアムス姉妹が現場を訪ねている動画がアップされてますが、本当みんな楽しそう。キャスト同士の仲が良く、撮影現場のアットホームな雰囲気が感じられます。
テニスをやっていると遭遇するような、色々な場面も出てきます。試合に負けた我が子を罵る親とか、わざと意地悪なジャッジをする対戦相手とか。そういったささいな場面にも共感できます。振り返ってみれば親子の絆を感動的に描いている、良い味付けになっていたんだなと思いました。
この映画が伝えたいこと&学べること
この映画ではビーナスの試合に臨む描写もたくさん出てきます。試合の中でも波があり、意地悪なジャッジを受けてプレーが乱れたりもします。それは人生においてもそうであると捉えることもできます。最後まで自分を信じ、プレーし続けることで勝利を獲得するシーンには勇気を与えてもらえます。
サンチェスとの試合のシーンにおいては、サンチェスのタイムアウトによってペースを乱され、どんどん自分を見失っていく描写も繊細に描かれています。この試合の行く末とそのあとの結末はぜひ映画をご覧になってください。テニスは心の乱れが特に表れるスポーツです。感情をコントロールすることの大切さ、勝利に対する謙虚さをこの映画は教えてくれます。
そして、テニスプレイヤーはコートの上では孤独であり、それを支える家族や兄弟、またはチームがいかに大切かを教えてくれます。テニスは個人競技ですが、テニス選手はチームで戦っているのです。家族や仕事の仲間など、この映画は自分の周りの存在にも気付かせてくれるのではないでしょうか。
最後に
テニスをやっているお子さんのいる方はぜひ見てほしい映画です。そして、子供たちの可能性を信じて見守ってあげてください。史上最強の女子テニスプレーヤー、ヴィーナスウィリアムスとセリーナウィリアムスの物語でした。
以上、おすすめの映画ですので是非ご覧ください。