テニスレベル中級から上級への目安(NTRP3.0~4.5)技術の向上と共にゲームを組み立てる戦略、戦術なども楽しめるようになってきます。

テニスの面白さが実感できるようになってくる中級から中上級レベルのガイドラインです。基礎的な技術に加え、ボールのスピンや深さなど、球種によるバリエーションも求められていきます。得意をどんどん伸ばし、出来ることを増やしていきましょう。
ではNTRP3.0~4.5について見ていきます。文章だけだとよくわからないところもありますので、USTA公式の動画も合わせてご紹介していきます。

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NTRP3.0

フォアハンド

打球の方向性のコントロールはできるが、深さのコントロール性に欠ける。

バックハンド

良く準備ができており、安定したショットを打ち始めている。

サーブorリターン

サーブを力強く打つ際、少々安定感が出てきている。また、リズム良く打つことができる。セカンドサーブは、ファーストより、かなり遅い。リターンは安定的に返すことができる。

ボレー

フォアボレーは、安定しているが、バックハンドが不安定である。フォア、バック共に、低いボールやワイドに振られた際のボールに対応するのが、難しい。

スペシャルショット

ロブを適度な高さや位置に打つことができる。

プレースタイル

適度なペースのボールが打てる。ダブルスでは、雁行陣にてプレーができる。必要に駆られて、ネットプレーをする。しかし、まだまだネットプレーに弱い。

NTRP3.0ではスイングに力強さが感じられてきます。しかし基本的なボールへの入り方であったり打点、フォロースルーがまだ不安定です。サービスのフォームに見て取れるように、一連の流れでのフォームがバラバラです。いいボールは打てることもあるけど安定感がない、といったジレンマを感じると思います。次に意識をするべきは体の流れ、ひねり戻しといった連携です。

NTRP3.0における技術目標は、スピンの習得、回内を使ったファーストサービス、ロブやスマッシュ技術の習得となるでしょう。ショットにバリエーションが増えないと、次のレベルには上がれません。フォアハンド一つを見ても、フラット、スピン、スライス、深さや方向のコントロールなど、多様な技術を知って意識していきましょう。

NTRP3.5

フォアハンド

安定感が向上してきている。様々なショットを方向性のコントロールを持って打つことができる。スピンを習得しつつある。

バックハンド

方向性をもって打つことができる。しかし、高いボールや相手のハードショットを打つことは困難である。難しいショットを守備的に返すことができる。

サーブorリターン

コントロールと少し力強いサーブを打ち始めている。スピンサーブを習得中である。安定的なリターンが打て、方向のコントロールができる。

ボレー

より攻撃的なネットプレーができるようになる。サイドへのパッシングショットへも少し対応できる。適切なフットワークが使える。バックボレーのコントロールができるが、若干威力に欠ける。また、長いボレーを打つのが苦手である。

スペシャルショット

手が容易に届く範囲のスマッシュを安定して決めることができる。アプローチショットやドロップショット、ハーフボレーを習得中である。

プレースタイル

方向のコントロールを付けた、適度なスピードのボールを、徐々に安定的に打てるようになってきている。コートカバー力が上がり、チャンスの際にネットに詰めることができる。ダブルスでのチームワークが良くなってきている。

NTRP3.5になると、ひねり動作によるラケットセット、準備動作が完成されてきます。まだまだフットワークには不安定さが残っています。サーブも体の流れで一連の動作がボールに伝わっています。全体的に安定感が向上してまいりました。ここからは体の使い方をさらに洗練していく作業になります。

NTRP3.5においては、ショットの安定性も向上してきており、同レベルのプレイヤーと試合を行っても楽しいと感じられるでしょう。さらに試合経験が必要となります。試合で足りないと感じた技術は練習でカバーしましょう。まだまだ最後の詰めが甘いかと思います。フィニッシュポイントを確実に取れるよう、練習も試合を意識して取り組みましょう。

NTRP4.0

フォアハンド

深さと方向のコントロールを付けたボールを、安定的に適度なスピードで打つことができる。また、難しいショットで、戦略的に良い位置に上手く打つことを試みようとする。

バックハンド

深さと方向のコントロールを付けたボールを、安定的に適度なスピードで打つことができるスピンを習得しつつある。

サーブorリターン

ファーストとセカンドサーブを両方とも入れることができる。ファーストは力強いサーブを打つことができる。また、スピンサーブを打つことができる。リターンを安定的に打つことができる。

ボレー

フォアボレーは、深さと方向のコントロールができる。バックボレーは、方向のコントロールはつくが、深さのコントロール性に欠ける。左右に振られた場合や、足元のボールへの対応が上達している。

スペシャルショット

簡単なスマッシュを打つことができる。ダブルスでは、ポーチに出ることができる。相手の弱点に向かって打つことができる。難しいボールに対して、守備的なロブで対応することができる。また、攻撃的および戦略的にロブを使うことができる。

プレースタイル

深さと方向のコントロールができる安定したストロークショットを打つことができる。ダブルでは、チームワークが良い。ラリーでは、忍耐力が足りないため、自分からミスをしてしまう。

体の使い方が向上してくるのと同時にラケットワークも上手になってきています。全体的な安定感も増してきます。

NTRP4.0になると、全体的に安定したテニスを行うことが出来ます。個々のショットにも自信をもって打てるものも多くなってきたと思います。さらなるレベルアップのために、どのようなショットを打ったら相手のミスを誘えるか、どのようにポイントを取りに行くかを意識し始める頃です。上級者までもう少しです。

NTRP4.5

フォアハンド

とても安定感があり、早いボールやスピンのかかっているボールを効果的に使うことができる。深さのコントロールも良くできるようになっている。相手の難しショットに対しては、しばしば大振りになりアウトしてしまう。適度なスピードのポールに対しては、攻撃的なショットを打つことができる。

バックハンド

方向と深さのコントロールができるが、プレッシャーのかかる状況ではミスショットを打ってしまう。適度なスピードのポールに対しては、攻撃的なショットを打つことができる。

サーブorリターン

ダブルフォルトの確立が少なく、スピードの速いサーブとスピンサーブを用い攻撃的なサーブを打つことができる。セカンドサーブでは、深く、良い位置へ打つことができる。頻繁に攻撃的なリターンを打つことができ、ダブルスでは主導権を握ることができる。

ボレー

良いフットワークで、様々なボールへ対応できる。バックボレーでは、深さと方向性のコントロールができる。柔らかいタッチでのボレーが上達してきている。一番多いミスは、オーバーすることである。

スペシャルショット

深さとコントロール性のあるアプローチショットを打つことができる。安定したボレーとスマッシュでポイントを得ることができる。

プレースタイル

非常に安定感がある。ゲームの中で様々なショットを使うことができる。早いペースで打ち、自分の弱点も良くカバーすることができる。相手次第で戦術を変えることができる。ダブルスでは攻撃的なネットプレーを頻繁に行う。相手のプレーを予測することができる。ペースを掴むことができる。

NTRP4.5では見ていても美しいフォームで打つことができるようになってきております。ボレーの面のセッティングも非常に危なげなく、ほどよいバックスピンのかかったバウンドのしないボレーを打てることがうかがえます。

ゲームの駆け引きができるレベルです。剛と柔を意識していくと更なるレベルアップを可能にします。

このコンテンツを書いてます

テニス歴は30年以上。
テニス留学・サークル運営なども経験。
趣味でブログ運営をやっております。

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