NTRP5.0になると、レベルは上級者となります。テニスのコーチとして働くことも可能でしょう。このレベルになれば、一般的なトーナメントにおいては上位進出も高い頻度で狙えることでしょう。試合においていかにポイントを取っていくか考えられるようになれば、あなたは「試合」レベルから「競技者」レベルへとステップアップしていきます。
NTRP5.5以上は「競技者」です。個々の解説は無く競技としてのスタンスについて説明されています。私たち一般プレイヤーが目指すべきところは、NTRP5.5となるかと思います。NTRP6.0以上は、すでにジュニアの頃から特別なトレーニングを受けていて、環境そのものが異なります。この世界にいるプレイヤーになろうとしても現実的ではありません。
それではNTRP5.0以上について見ていきましょう。
NTRP5.0
フォアハンド
方向や深さのコントロールとスピンが効いた力強いショットを打つことができる。フォアハンドショットで攻めの状態を作り出すことができる。タッチが向上している。しっかりしたパッシングショットを決めることができる。
バックハンド
安定感のある攻撃的なバックハンドを打つことができる。方向のコントロールと深いボールを殆どの場合に打つことができる。スピンの量を変化させることができる。
サーブorリターン
相手の弱点へ効果的なサーブを打つことができ、より攻撃的にサーブを使うことができる。深さや位置、スピンなど、様々なセカンドサーブを打ち、相手に弱いリターンを打たせることや、3打目を考慮したサーブを打つことができる。リターンでは、方向、深さ、スピンを操り、攻撃的なリターンや緩いリターンを織り交ぜることができる。
ボレー
ほとんどのボレーにおいて、方向のコントロールおよび速さと深さのあるボレーを打つことができる。難しいボレーを深さのコントロールを付けて打つことができる。また、チャンスボールを一発で決めることができる。
スペシャルショット
アプローチとパッシングショットを高い確率で効果的に打つことができる。攻撃的なロブを使うことができる。どの位置からもスマッシュを打つことができる。安定したミドルボレーを打つことができる。
プレースタイル
頻繁に素晴らしいショットを打ち、安定感があり、ゲームを組み立てることができる。賢いプレーヤーであり、相手次第でゲームの戦術を変えることができる。確率のテニスをし、自滅することが4.5レベルのプレーヤーよりも少ない。ダブルスでは固いチームワークでプレーすることができる。5.5レベルのプレーやよりも、メンタルとフィジカル面で負けることが多い。
NTRP5.0は上級者です。すべてのショットにおいて安定感のあるボールを打つことができます。
さて、ここまで来ると簡単に試合にも勝てそうな気がしますよね。
ですが本当の闘いはこれからです。さらなる向上を目指す方は、試合に勝つためには、ということを強く意識していかなければなりません。個々のショットが素晴らしくても、それを活かせる展開にもっていかないと勝てないからです。NTRP5.0と5.5の格差は何か。それは冷静で戦略的に試合を組み立てられるかどうかです。
NTRP5.5
このプレーヤーは、プレッシャーのかかる状況でも信頼性のあるボールを打つことができる。相手のトスや立ち位置、バックスウィング、準備モーション等からヒントを見つけだし、相手の動きを予測することができる。プレッシャーのかかる状況でも信頼性のあるファーストとセカンドサーブを打つことができ、また、いつでも攻めることができる。相手を分析し、弱点を突くことができる。ゲームの中で、プレースタイルや戦術を変えることができる。
NTRP6.0~7.0
このレベルのプレーヤー達は一般的に、NTRPの格付けを必要としない。なぜなら、現在や過去のランキングがプレーヤーのレベルを表すこととなる。6.0のプレーヤーは、ジュニアや大学等で国内トップクラスの大会へ向けトレーニングを積んでいる。また、国内ランキング保持者である。6.5のプレーヤーは、7.0レベルとなる十分なチャンスがあり、多くのトーナメント出場経験がある。7.0レベルのプレーヤーは、国際大会へ出場する世界レベルのプレーヤーであり、トーナメントの賞金で生計を立てるプロである。
NTRPのまとめ
さてここまでNTRPについて解説を行ってきたのですが、私たち一般的なプレーヤーがどこを目指すのかというところを上記の動画が一番分かりやすく伝えていると思ったので紹介しておきます。「字幕をONにして自動翻訳してみてください」
NTRP5.0はテニスを構成するショットにおけるベースラインです。ですので、技術的な目標値としてはNTRP5.0が目標になります。そして、テニスはスポーツですので勝敗のルールがあり、勝つために必要な戦略を考えることが重要となってきます。これがNTRP5.5の入り口であり、一般的プレーヤの目指す最終目標値です。
じゃあ、NTRP6.0にはなれないの?というところですが、残念ながらそれは不可能です。もうすでにその人たちは幼少のころからテニスを学び、直感的に当たり前のように体の一部であり、どんなところからでもカウンターのスーパーショットを打てるような人たちです。生半可な戦略などまったく通用しません。というか試合を組み立てることすら不可能でしょう。それだけ高いレベルにあるのです。おそらく草大会などで常に上位にいる人たちは、ジュニア時代から活躍されていて体の使い方からして根本的に何か違うということを本能的に感じられるのではないでしょうか。この人たちはNTRP6.0です。
そのことをちゃんと理解したうえで、私たち一般プレーヤーが楽しくテニスを行う目標として捉えてみてください。そして、NTRP6.0の人たちにどこまで通用するかを挑戦すること。なのではないかなと思います。